物語の着想
明日の新聞を見つける図書館員のミステリー。その一面には、まだ防げるはずの失踪事件が載っている。
失いたくないものを持つ主人公
町の資料を整理して暮らすマーラ。失踪するのが疎遠になった弟だと知り、他人の人生に立ち入らないという生き方を変えざるを得なくなる。
序盤の構成例
- 早すぎる朝刊:マーラは明日の日付の新聞を見つける。
- 無人の家:弟の家の扉は開いているが、部屋はいつもどおりだった。
- 訂正記事:変わった見出しから、介入の代償が見えてくる。
冒頭の場面
早すぎる朝刊
新聞は二冊の地図帳のあいだに挟まっていた。天気欄を表にして折りたたまれている。マーラはほかの新聞と一緒に片づけかけて、日付に気づいた。
明日。十七日、木曜日。彼女は図書館の時計を見上げた。まるで一晩のうちに、丸一日がどこかへ消えたかのように。
折り目の下に弟の写真があった。口をきかなくなった冬に、彼女が贈ったコートを着ていた。見出しには、夕方六時に失踪したとある。今はまだ朝の九時だった。







